保育士未経験・ブランクからの転職成功10のポイント

保育士の資格はあるものの、保育士未経験だったりブランクがあったりするために、保育士になることを諦めてはいませんか?結論から言うと、どちらの場合でも保育士になることはできます。とはいえ保育士になるために、なにをすればよいのか分からない、ということもあるでしょう。そこでこの記事では、保育士未経験やブランクからの転職が成功するための、10のポイントについてご紹介します。

目次

保育士未経験・ブランクの求人はあるのか?

保育士を目指す際、知っておきたいものに求人の有無があります。では気になる保育士未経験・ブランクの求人は、実際のところどうなっているのでしょうか。

実際の求人を見てみた

ある求人サイトを見てみたところ(2020年12月現在)、保育士未経験・ブランクOK(正社員)の関東の求人数は600を超えています。北関東では200以上ですし、関西の求人数はほぼ300です。北海道と東北を合わせた求人数は300をオーバーしていますし、九州・沖縄は500以上です。中国・四国と甲信越・北陸、そして東海の求人数はそれぞれ100を超えています。以上をトータルした、日本全国の求人数は約2500です。ただしこれらの求人数は年度や季節によって変化しますし、他の条件を追加すると数は減少します。その時点での求人数や、条件を設定した場合の求人数を知りたいときには、その都度求人サイトなどで確認するようにしましょう。

未経験・ブランクOKは以外と多い

先ほどの求人数は、あくまでひとつの求人サイトだけの数字です。他の求人サイトを含めればさらに数が増えます。ハローワークにだけ登録している保育園もありますし、求人サイトに掲載されていない求人は少なくありません。そういった点を踏まえると、未経験・ブランクOKの求人は意外と多いと言えるでしょう。

保育士未経験・ブランクの求人選びのポイント

保育士未経験・ブランクの求人は多いのですが、どこを選んでもよい、というわけではありません。次の9つのポイントを押さえ、選択するのが肝心です。

研修制度の確認

特に未経験の場合、希望する保育園に研修制度があるのかどうか、あらかじめ確認しておくのが大事です。経験のないまま、現場にいきなり立たせられるのは不安なもの。研修制度があれば、実際の仕事の仕方や要点などを教えてもらえます。疑問点があればその場で聞くことができますし、以前学んだことを再確認することも可能です。また研修制度は、ブランクのある保育士の場合にも役立ちます。というのは、スキルアップのための研修制度というものもあるからです。保育に関わる理論や技術は年々変化しています。研修でそれらを学ぶことで保育に活かせますし、主任保育士などへのキャリアアップにもつながります。

見学に行く

気になる保育園がある場合、前もって見学に行くことも大切です。実際に見学をすれば保育園のおおまかな雰囲気などを知れますし、自分に合った職場かどうか、感じることもできるでしょう。また、通勤に要する時間や、保育園のまわりの環境などを確認することも可能です。「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、できるだけ見学するようにしましょう。

給料より働き方が合っているか

保育園を選ぶ際にチェックしておきたいのが、働き方が自分に合った職場かどうかという点です。いくら給料が高くても、働き方が合っていなければストレスがたまります。ストレスが軽いうちはまだしも、重くなっては仕事を継続するのが困難になりかねません。給料も大切な要素ですが、自分に適した職場を選ぶのはそれ以上に重要視すべきポイントです。

まずはパート・アルバイトで始める

まずはパートやアルバイトで始めてみる、というのは保育士になるための有効な手段の1つです。正社員の求人は倍率が高いことが多く、就職するのが比較的困難な場合があるからです。パートやアルバイトとして働けば仕事に慣れることができますし、保育の現場を体感することもできます。パートやアルバイトで経験を積みながら、正社員へのキャリアアップを目指すのは賢明な方法です。正社員の求人が少ない場合などは特に、パートやアルバイトとして働ける職場を探して仕事を始めましょう。

転職サポートを活用する

転職サポートとは転職エージェントなどが行っている、転職を支援するサービスのこと。会員登録をするだけで履歴書の書き方や面接の仕方などをレクチャーしてくれます。また、専任のアドバイザーがついて、希望する保育園への転職を具体的にサポートしてくれることも。転職のプロによるサポートなので信頼できますし、自分ひとりで悩まなくてもよいので安心です。転職に関するさまざまな知識や経験が乏しい場合は転職サポートを活用し、転職のプロによる支援を受けてみましょう。

転職フェアに参加してみる

複数の企業が合同で、転職希望者に対する説明会を開催するのが転職フェアです。この転職フェア、保育士を対象としたものもあるのはご存じでしょうか?保育士の転職フェアに参加すれば、数多くの保育園・幼稚園の園長や採用担当者などと直接会話をすることが可能です。一つひとつの保育園を訪問するのはたいへんですが、転職フェアならば会場をまわるだけで済みます。複数の保育園関係者と実際に話をするのは、自分に適した保育園を探しだすのにも役立ちます。

園児の定員が少ない保育園に絞る

保育士未経験・ブランクの場合、園児の定員が少ない保育園に的を絞るのは効果的な手段です。というのは、多くの園児をいちどに相手にするのに慣れてない保育士にとって、園児の定員が少ない保育園にはさまざまなメリットがあるからです。園児数が少ないため、自分が担当する園児たちとじっくりと向き合うことができます。散歩のときなどに、全員にしっかりと目を配ることも可能です。また保護者の数が少ないことにより、保護者一人ひとりと会話する機会が多くなるので、信頼関係を築きやすくなります。定員数の少ない保育園に就職し、経験を積むのは賢い方法だと言えるでしょう。

新規開園を狙うメリットデメリット

保育園には、新規に開園するものと既存の保育園の2つがあります。この2つは特徴が異なりますし、それぞれにメリットとデメリットが存在します。就職先として新規開園を狙う場合の主なメリットは2つです。最初のメリットは、「人間関係がゼロからスタートする」こと。新規開園なので、全員がまっさらな状態からのスタートとなります。古くから在籍している人たちの中に、新たに入っていくのが苦手な人もいることでしょう。新規開園なら、そういった心配をする必要がほとんどありません。余計な悩みを抱えることなく仕事に打ち込めるのは、大きなメリットです。

ゼロからスタートすることには、もう1つのメリットがあります。それは、「保育園を土台から皆で作り上げていける」ことです。新規開園なら全員が、保育園をイチから作り上げるという同じ目標をもつことができます。仲間意識を共有できますし、やりがいを感じることもあるでしょう。新規開園のデメリットとしては、「軌道に乗るまで忙しい」ことが挙げられます。環境を整えなければなりませんし、年間行事などをまとめて決める必要があります。体力的にきついものですし、精神的にもたいへんです。また、保護者などとの信頼関係も、イチから築いていかなければなりません。態勢が整えば楽になりますが、それまでは苦労するのが新規開園の注意点です。

既存園を狙うメリットデメリット

既存園のメリットは、「態勢ができ上っているので仕事が楽」だという点です。運営方針や年間のスケジュールがしっかりと定まっていることが多く、それに合わせて仕事をすればよいので精神的に楽ができます。行事の内容や園内のルールなどを、新たにあれこれ考えなくても済みます。また、保護者などとの信頼関係を、イチから築く必要もありません。完成されたシステムの中に入るだけでよいのが、既存園を狙う場合の大きなメリットです。

このように態勢が整っているのが既存園のよい点ですが、逆にそれがデメリットになることがあります。というのは、既に人間関係ができ上っている職場に新たに入るのは、思いのほか気を使うものだからです。場合によってはストレスを感じることもあり得ます。こうしたことが嫌でなかなか就職できなかった人にとっては、大きなデメリットだと言えるでしょう。また、長い年月運営してきた既存園の場合、建物や設備が古くなっていることがあります。新たに仕事を開始する場所としては、多少気になる人もいるのではないでしょうか。

保育士未経験・ブランクの履歴書のポイント

就職活動において、履歴書はゆるがせにできないものの1つです。しっかりと対策をほどこさなければなりません。保育士未経験・ブランクの場合、履歴書に関して考慮しておきたいポイントは次の3つです。

強みを棚卸し、保育園に置き換えて活かせないか考える

自分の強みを保育園に置き換え、趣味と特技の欄に記載するのは有効な方法です。歌やダンスが得意ならば、保育園に活かせるのでアピールすることができます。またピアノやスポーツが強みな場合には、さらによい印象を与えることも可能です。履歴書を書く前に自分の強みを再確認し、その強みを活かす方法を考えておきましょう。

保育士資格を目指した理由や熱意をアピールする

保育士資格は資格の欄に記入しますが、それだけではあまりアピールすることができません。志望動機の欄を活用し、保育士資格を目指した理由や熱意を記載しましょう。自分の言葉でアピールすることで、より強い印象を与えられます。また、ほとんどの保育園が求めるのは、前向きな保育士です。自分がなぜ保育士になろうと思ったのかを具体的かつ前向きにアピールするのは、熱意が相手に伝わりやすいので効果的です。

履歴書は全部埋める

基本的なことですが、履歴書は全部埋めるのが肝心です。というのは、履歴書は応募者の採否を決定する際の、貴重な判断材料の1つだからです。学歴や職歴はもちろん、通勤時間や扶養家族の欄などもしっかりと記入するようにしましょう。履歴書に賞罰の欄がある場合には、きちんと記載するのが大事です。趣味や特技の欄は前述のとおり、自分をアピールできる場です。空欄にすることなく、有効活用を心掛けましょう。また空白の多い履歴書は、「本気で就職したいわけではないのかな」と思われる可能性があります。それを防ぐ意味でも、全部埋めるのは大切です。

保育士未経験・ブランクの面接のポイント

履歴書と同様に、採否に大きく関わるのが面接です。次のような保育士未経験・ブランクの面接におけるポイントをつかみ、きちんと自分をアピールする準備をしておくのが大事です。

子育て経験はプラスになる

子育ての経験は、面接においてプラスとなる要素です。子育ての経験がすべてではありませんが、有利となることは多いでしょう。特にブランクがある場合、空白期間に子育てをしていたのなら積極的にアピールすることをおすすめします。また、保育士未経験も同様です。子育てした経験は、保育士の仕事に役立ちます。自信をもってその旨を面接で述べましょう。

今までの職業知識と経験を保育園で活かせるか

今までの職業知識と経験を、保育園で活かせるかどうかも採用を左右するポイントです。保育士に求められる能力の1つにコミュニケーションスキルがあります。このスキルは営業職や接客業だけではなく、多くの職業で必要となる能力です。前職でコミュニケーションスキルを活用した経験があるのなら、積極的に面接でアピールしましょう。また、保育士には協調性や気配り、責任感が欠かせません。これらに関する知識や、実際に発揮した経験などは面接でプラスとなるので有効活用しましょう。

志望動機がポジティブで面接企業の理念にも沿っているか

志望動機も、採否に関わる大きなポイントです。ポジティブな志望動機ならば面接官に対する印象がよくなりますし、ネガティブな場合はその逆です。また志望動機は、企業の理念に沿っている必要があります。素晴らしい動機だとしても、企業理念にふさわしくなければ合格はおぼつかないでしょう。ポジティブであり、なおかつ企業理念に沿った志望動機にするのが肝心です。

保育士未経験・ブランクの転職後のポイント

保育士に転職することは、ゴールではなく新たなスタートです。転職をする場合には、転職後のことも考慮しておくのが大事。覚えておきたい保育士未経験・ブランクの転職後のポイントは、次の2つです。

最初からベストな保育園に入れると思わない

保育士に転職する場合、最初からベストな保育園に入れるとは思わないでおくようにしましょう。なぜなら希望するようにはいかないことがあるからです。ベストな保育園に入れなかったからと投げやりになっては、仕事に打ち込むことができません。最初から入るのは難しいものであると考え、気持ちを切りかえて仕事に専念するのが大事です。

経験を積んでからまた考える

保育士未経験・ブランクの場合は特に、目の前の業務に打ち込み、保育士の仕事に慣れるのが先決です。経験を積み、仕事を問題なくこなせるようになった暁には、違う道が開けることもあるでしょう。経験を積んでからまた新たに進路を考えるといった、柔軟な思考態度で仕事に取り組むのが大切です。ベストな保育園へ再転職するのも1つの道ですし、園長や管理職などへのキャリアアップを目指す道もあります。どちらにしても、まずは経験を積み重ねることを優先しましょう。

保育士は未経験・ブランクがあってもおすすめな仕事

未経験やブランクがある人にとっても、保育士はおすすめとなる仕事です。需要があるので転職するのが比較的容易ですし、子供たちを保育することはやりがいのある仕事だからです。また保育所だけではなく、支援センターや企業内保育施設、学童保育施設や保育園運営会社などでも働けます。このように自分に適した仕事場を選べるのも、保育士のおすすめとなる点です。

保育士未経験・ブランクだからと諦めずに保育士になるチャンスをつかもう!

保育士の需要は高く、保育士未経験者に対する求人は豊富です。また、子育てなどのためにブランクがあったとしても、転職するのは十分可能です。大事なのは、しっかりと準備をすることと諦めない気持ちを保つこと。転職サポートや転職フェアを活用したり、職場見学や保育園でアルバイトをしたりすることでチャンスは訪れます。今回の記事を参考にして、保育士になるチャンスをつかみましょう。

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