子どもを預けて職場復職したい、新たな仕事を始めたいという方にとって、子どもの預け先の1つである保育園は心強い存在です。一方で「いつから入れるのがいいのか」「保育園はいつから探すのか」などと、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、入園しやすいタイミングや保育園を探し始める時期などについて解説していきます。
保育園はいつから預けられる
保育園に子供はいつから預けられるのか、知らない人もいるかもしれません。そこで、生後何ヶ月から入園できるか、入園しやすいタイミングなどについて解説していきます。
一番入園しやすいタイミング
入園の申し込みの受付は、4月に関わらず行われていますが、一番入園の可能性が高いのは4月と言われています。入園しやすいのは、4月にクラス分けが行われるからです。多くの保育園は子どもの年齢別にクラス分けがされており、小学校などの学年同様、毎年4月に年齢が上のクラスへと進級します。更に年齢が上のクラスほど定員が多い傾向にあるので、毎年4月には各年齢のクラスで新規の受け入れ枠が発生します。例えば0歳児クラスの定員が10人、1歳児クラスの定員が13人の場合、0歳児クラスの10人が1歳児クラスに進級しても3人分の空き枠が生まれるのです。また、0歳児クラスが進級して1歳児クラスに移動すると、0歳児クラスの定員分の全てが新規の受け入れ枠になります。そのため、4月入園の中でも、0歳の4月が一番入園しやすいと言われています。
途中入園はできる?
途中入園は可能ですが、途中入園したい時にはいつでも入園できるという訳ではありません。なぜなら各クラスの定員に空きが発生しないと、途中入園はできないからです。定員の空きは「引っ越しなどが原因で園児がやめる」「保育士を増やすことで定員自体が増える」ことで発生します。定員の空きが発生した場合、保育園は追加募集を実施する場合が殆どです。特に5月は追加募集が出やすいと言われているので、途中入園を希望する方は、5月の追加募集を見越して準備するのも良いでしょう。
認可保育園は何ヶ月から入園できる?
保育園には認可保育園と認可外保育園の2タイプがありますが、何ヶ月から入園できるかは、認可保育園か認可外保育園かに関係なく、基本的に各保育園で決めています。
ちなみに厚生労働省の資料では、出産後8週間は産休期間に該当するとされているので、認可保育園に子どもを預けられるのは早くても生後8週目以降です。ただし、実際にいつから預けられるかは保育園によって異なるので注意が必要です。生後57日(生後2ヶ月)以上から預けられる施設もあれば、生後6か月以上や満1歳児からという施設もあります。
保育園はいつから探す?(保活開始時期)
保活とは、保育園の入園にあたり必要な一連の行動のことです。具体的には情報収集や書類の準備、保育園の見学などが挙げられます。保活の開始時期は、お子さんの生まれ月によって変わるのです。そこで、生まれ月ごとの保活開始時期について解説していきます。
4月生まれの場合
お子さんが4月生まれの場合、基本的には翌年の4月に0歳児クラスへの入園を目指します(2020年4月生まれなら、2021年4月の入園)認可保育園の4月入園の申込み受付は前年の11~12月に行われる場合が多いので、11月の申込みに間に合うように保活を始める必要があります。4月生まれの場合、5~6月で情報を収集して希望する保育園をリストアップ、7月から保育園の見学を始めれば、11月の申込みに間に合うでしょう。
5月生まれの場合
お子さんが5月生まれの場合も、4月生まれと同様に、翌年の4月に0歳児クラスへの入園を目指します。入園の申込み受付期間は、出産から半年後の11~12月なので、そこに間に合うように保活を開始します。5月生まれの場合、6~7月で情報を収集して希望する保育園を選定、8月から保育園の見学を行えば、11月の申込みに間に合うでしょう。
6月生まれの場合
6月生まれの場合も、翌年の4月入園を目指すので、大まかな流れは4~5月生まれと変わりません。6月生まれの場合、7~8月で資料を収集して希望する保育園を選び、9月から保育園の見学を行う流れです。出産後に保活を開始しても十分間に合いますが、4~5月に比べるとスケジュールはややタイトです。余裕を持ちたい方は、妊娠中に資料集めなどをしておくと良いでしょう。
7月生まれの場合
7月生まれの場合も、翌年の4月に0歳児クラスへの入園を目指しますが、6月同様にスケジュールはタイトです。8月から保活を始め、3ヶ月間で情報収集、保育園選び、保育園の見学をこなす必要があります。出産直後にタイトなスケジュールで保活を行うのは大変なので、妊娠中に情報収集などをしておくと良いでしょう。
8月生まれの場合
8月生まれの場合、産後の保活だけで、翌年の4月入園を目指すのは基本的に難しいです。0歳児クラスへの4月入園を目指すなら、安定期となる4~6月に無理のない範囲で保育園を見学して、予め候補を決めておく必要があります。出産後は9月ぐらいから、妊娠中に回りきれなかった保育園を見学して、11月の申込みに備えましょう。
9月生まれの場合
9月生まれの場合も8月生まれと同様に、産後の保活だけで翌年の4月入園を目指すのは困難です。安定期となる5~7月の間に各保育園の資料を集め、保育園見学を行い、出産後まもなく訪れる11月の申し込みに備える必要があります。
10月生まれの場合
10月生まれのお子さんを4月に0歳児クラスへ入園させるなら、妊娠中の保活が必須です。認可保育園の4月入園の受付は11~12月なので、10月生まれの場合は準備期間が殆どありません。そのため妊娠中に保育園見学などを済ませ、書類を提出できる状態まで準備する必要があります。一方で10月生まれとなると、0歳児クラスではなく、1歳児クラスへの4月入園も選択肢に入ります。つまり、2020年10月生まれなら、2022年4月の入園を目指すということです。1歳児クラスへの4月入園なら、翌年の4月くらいから保活を始めれば余裕を持って申し込めるでしょう。
11月生まれの場合
11月生まれの場合も、10月生まれと同様、4月に0歳児クラスへ入園させるなら妊娠中の保活が必須です。ただし、11月生まれの場合、出産時期と4月入園の申込み受付期間が重なるので、申込み時点でお子さんが産まれていない可能性もあります。出生前の申込みが可能かどうかは自治体によって異なるので、お住まいの自治体のルールを確認しておきましょう。出生前の申込みが可能なら、妊娠中に保活をほとんど済ませておけば、11~12月の申込みになんとか間に合います。出生前の申込みができないなら、1歳児クラスへの4月入園へ切り替えて、翌年の4月くらいから保活を始めましょう。
12月生まれの場合
12月生まれは、11月生まれとほぼ同じ流れになります。まず、出生前の申込みが可能かどうかを確認し、申込みが可能なら妊娠中に事前の準備を済ませておき、11~12月の申込みに備えます。出産時期に入園の申込みを行うのは難しい場合もあるので、親戚などに代理で申し込みをお願いすることも検討しましょう。出生前の申込みが不可能なら、1歳児クラスへの4月入園を見据えて、翌年の4月くらいから準備を始めましょう。
1月生まれの場合
1月生まれの場合、1歳児クラスへの4月入園を目指す場合が多いです。1月生まれでも、0歳児クラスへの4月入園に申し込めますが、自治体が出生前申請を認めている、生後6か月未満の子どもを預けられる保育園がある、妊娠中に必要な保活を全て済ませるなどの条件を満たす必要があるのでハードルは高いです。基本的には1歳児クラスへの4月入園を見据えて3~4月から保活を始め、チャンスがあれば9月・10月辺りに途中入園を狙う形となります。
2月生まれの場合
保育園に預けられるのは、早くても生後57日(生後2ヶ月)以上なので、2月生まれは0歳4月入園の申し込み対象から外れる場合が殆どです。そのため、翌年の4月の1歳児クラスへの入園を目指すこととなります。1歳児クラス4月入園なら、申込みまで10ヶ月近くあるので余裕を持って準備ができます。ただし、1歳児クラス4月入園は0歳4月入園より競争率が高いので、認可保育園に落ちた場合も想定して動くことが重要です。そのため、4月頃から保活を始めるにしても、認可保育園だけでなく、認可外保育園の情報収集・見学を行う必要があります。
3月生まれの場合
3月生まれは、0歳での4月入園に申し込めないので、2月生まれと同様に翌年の1歳児クラス4月入園を目指します。4~5月頃から保活を始め、認可保育園の情報収集・見学はもちろん、保険として認可外保育園にも申し込める準備をしておきましょう。
妊娠中の場合
お子さんの出産予定日によっては、妊娠中から保活を行う必要があります。とはいえ、妊娠中は母体の健康状態が第一なので、保活を行うにしても安定期に入ってから、無理のない範囲で行いましょう。
保育園入園後の〇〇はいつから?
病気で休んで登園できるのはいつからなのでしょう。保育園でコロナウィルス感染症陽性者が出た場合の再開はいつからなのか気になる人も多いでしょう。そこで、保育園入園後に想定される様々な「いつから?」について解説していきます。
入園後慣らし保育が終わるのはいつから?
慣らし保育の期間は、入園した保育園によって異なりますが、1週間~2週間程度で終わる所が多いです。職場復帰のタイミングにも関わるため、具体的な日数は保育園と親で調整する場合もあります。また、慣らし保育中の子どもの状態によっては、予定していた期間より伸びる場合もあるので注意しましょう。
病気で休んで登園できるのはいつから?
病気で休んだ後、いつから登園できるかは病気の種類によって異なります。インフルエンザや、おたふく風邪のような感染力の高い病気に関しては、厚生労働省のガイドラインで出席停止期間が決まっていて、殆どの保育園がそのガイドラインに従っています。例えばインフルエンザの場合、発症後5日が経過し、かつ解熱後3日が経過していることが登園の条件となっています。単なる風邪の場合、解熱後24時間以上経過してから登園を認める施設が多いです。
保育園で新型コロナウィルス感染症陽性者が出た場合の再開はいつから?
保育園で新型コロナウィルス感染症陽性者が出て休園措置が取られた場合、登園再開の時期は保健所の調査結果次第で変わります。例えば濃厚接触者の特定がスムーズに行われ、かつ濃厚接触者から新たな陽性者が出なかった場合は再開が早いですが、新たな陽性者が出た場合は休園期間が延長します。このように登園再開の時期は、園内の感染状況で異なるので、保育園からの連絡を必ずチェックするようにしましょう。
卒乳はいつから?
卒乳の時期には、個人差がありますが、1歳から1歳半で卒乳をするケースが多いようです。赤ちゃんが離乳食をしっかり食べるようになり、母乳やミルク以外からも水分補給ができるようになれば、卒乳のタイミングと言われています。ただし、保育園によっては母乳を預けられない所もあります。母乳育児へ対応していない保育園に入園した場合は、入園前に卒乳する、ミルクと併用するなどの対応が必要です。
年末年始の休みはいつから?
認可保育園の年末年始の休みは、12月29日~1月3日の場合が多いです。保育園が休みの間に子どもを預けたい場合、認可外施設の一時保育など一時的な預け先を探す必要があります。また、認可保育園によっては年末年始でも休日保育を受け付けている所があります。
無償化はいつから恩恵がある?
保育園の無償化は、2019年10月1日から実施されています。無償化の対象となるのは3〜5歳の子ども全員と、住民税非課税世帯の0〜2歳の子どもです。そのため住民税非課税世帯は入園後すぐに無償化の恩恵を受けられますが、非課税世帯でない場合は子どもが3歳になるまで無償化の対象になりません。また幼稚園の場合は3歳を迎えた翌月から無償化の対象となりますが、保育園の場合は3歳を迎えた後の新年度から無償化の対象です。つまり保育園の場合は、9月で3歳を迎えたとしても10月に無償化の対象とはならず、新年度が始まる翌年の4月まで待つ必要がある訳です。
保育園はいつから入園できるのか?いつから保活すればいいのか?
保育園にいつから入園できるのかは、施設によって異なります。生後2ヶ月以上から入園可能な保育園もあれば、1歳以上からという施設もあります。いつから入園できるのかによって、保活のスケジュールも変わってくるので、保育園選びの際に必ず確認しておきましょう。いつから保活すればいいのかは、お子さんの生まれ月や保育園の対象月齢などで変わってきます。ただ、基本的にはできるだけ早い段階から保活を始めた方が良いでしょう。例えば2020年は新型コロナウィルスの影響で保育園見学を中止したり、縮小したりする施設が相次ぎました。このような想定外の事態でスケジュールが狂う場合もあるので、できる時に保活を進めた方が良いでしょう。
自分の状況に合う入園時期・保活開始時期を考えよう
一般的には、0歳の4月が一番入園しやすいと言われているので、0歳4月入園を目指して保活を進めるのが基本です。生まれ月によっては、産後の保活でも申込みに間に合いますが、生まれ月に関係なく早めに保活を始めた方が良いでしょう。ただし、いつから入園するか、いつから保活を始めるかは個々の状況で異なります。職場復帰の時期、子どもを預けられる身内の有無なども踏まえ、最適な入園時期・保活開始時期を考えましょう。